セージ/Sage
ソーセージの語源であるセージ。
「長生きしたければ、庭にセージを植えよ」ということわざが、中国からヨーロッパをまたにかけ存在したほど、古来より親しまれてきたハーブです。
セージは「サルビア」、「コモンセージ」とも呼ばれてきました。
精油としてアロマテラピーに用いられる「クラリセージ」とは、同じシソ科でも精油の質が異なります。
そんなセージの産地や特徴、効能効果、料理での使い方とは?
さらにフットバスや歯磨き粉といった、セージの効能を生かす使い方もご紹介します。
【産地、特徴、効能効果】セージの全容
【セージの産地】
セージの原産地は、地中海沿岸です。
現在はギリシア、トルコといった地中海沿岸のほか、ロシアやイギリスでも栽培されています。
【セージの原料】
セージはシソ科で、利用部位は長い楕円形の「葉」。
花開く直前に最も強く香るといわれ、午前のうちに地上部を刈り取ります。
【セージの香り、味】
セージの香りは強く、ヨモギや樟脳(しょうのう)に似た、スッとする芳香があります。
その香りの強さは、多くの食材を圧倒するほど。
味はほのかに苦いです。
【セージの効能効果】
セージは脂っこい料理を、すっきりと仕上げる効果があります。
古くからメディカルハーブとして用いられ、強い抗菌・抗ウイルス効果や、消化の促進といった効能でヨーロッパの暮らしの中に息づいてきました。
【セージの使い方】脂っこい料理に爽やかに 乳製品ともよく合う
ヨーロッパでよく使われ、古くから肉や魚料理などの、脂っこい料理に多用されてきました。スープや煮込み料理では風味づけや防腐のために、ローリエのように使われています。
ソーセージのほか、ローマの郷土料理「サルティンボッカ」に欠かせないスパイスです。
サルティンボッカとは、薄くたたいた仔牛や鶏肉、豚肉に、生ハムとセージを巻いてバターでソテーしたもの。肉×肉の組み合わせですが、セージの効果でさっぱりとした味わいです。
乳製品とも相性が抜群で、クリームソースやバター、チーズに豊かな風味を加えます。
セージをチーズに混ぜ合わせた、鮮やかなグリーンの大理石模様が特徴の「セージ・ダービー」は、イギリス発祥です。
また、セージを刻んでバターと混ぜ、パスタにあえるとイタリアンができあがります。セージバターは冷凍庫で保存すると、セージの香りが飛ばずに長く楽しめるのでおすすめです。
セージは、フランス・プロヴァンス地方の伝統的なミックススパイス「エルブドプロバンス」にも配合されています。
肉や魚、野菜料理と相性がよく、煮込み料理や香草焼きに使われているミックススパイスです。
【セージの効能を生かす使い方】マウスウォッシュやフットバスに
セージはその強い抗菌作用から、「食べる」以外にも幅広い使い方で親しまれているスパイスです。
最後に、使い方の一部をご紹介します。
セージをフットバスに使う
セージをフットバスに活用して、水虫対策に。
- 洗面器に大さじ1のセージを入れ、熱湯を注ぐ。
- 5分以上置き、心地よい温度になったら足浴する。
セージをマウスウォッシュとして使う
セージの成分を抽出してうがいすれば、風邪や口臭の予防に効果的です。
- コップにセージ、ペパーミントの葉を小さじ1ずつ入れ、熱湯300mlを注ぐ。
- ふたをして5分抽出する(香りに含まれる成分も重要なので、必ずふたをする)。
- ブクブクうがい15秒、ガラガラうがい15秒×2回行う。
セージを歯磨き粉として使う
セージには強い抗菌作用のほか、歯茎をひきしめる作用もあります。そのため歯磨き粉としても効果的です。
- 瓶にセージ(パウダー)大さじ1、塩(細かい粒子のものを使う。大粒を使うと歯茎を傷めるので注意)大さじ3を加えてよく振る。
- 歯を優しく磨く。