ターメリック/Turmeric
ターメリックは鮮やかな黄金色が印象的な、カレーでおなじみのスパイスです。カレー特有の色の正体でもあります。
語源はラテン語で「すばらしい大地」を意味する「terra merita(テッラ・メェリタ)」。
「鬱金(うこん)」の呼び名で、日本でも親しまれています。
インドでは「Haldi(ハルディ)」と呼ばれ、アーユルヴェーダでは重要な薬草として用いられてきました。
そんなターメリックの産地や特徴、効能効果、使い方をご紹介します。
【産地、特徴、効能効果】ターメリックの全容
【ターメリックの産地】
ターメリックは熱帯アジア原産で、現在もスリランカやインドネシアをはじめとする熱帯アジアのほか、インドや中国でも栽培されています。
【ターメリックの原料】
ターメリックの原料は「根茎」で、黄金のような、鮮やかな黄色が特徴です。
根茎とは地下にある茎が、養分を蓄えて膨らんだもの。
成熟した根茎を茹でる、または蒸してから、日光に当て乾燥させた後、パウダー状にして用います。
黄色の色素成分は「クルクミン」といい、油脂性の成分です。そのため料理に使う際は、油とともに用いると色を生かせます。
【ターメリックの香り、味】
ターメリックには土のような、独特の香りがありますが、加熱すると弱まります。
ほろ苦さはあるものの、スッと鼻に抜ける、爽やかな味わいが特徴です。
【ターメリックの効能効果】
料理では色付けに用いられるターメリックですが、中医学にも用いられてきました。
気の巡りを良くし、血行を促すため、痛みを和らげたり、新陳代謝を高めたり、といった効能があります。
ターメリックを肌にすり込むと、体毛の伸びを抑える効果がある、美肌効果があるとして、化粧品としても使われることもあります。
【ターメリックの使い方】色付け以外にも、料理に深みを与える効果がある
ターメリックは鮮やかな黄色を生かし、カレーや漬物など、料理の色付けに多用されてきました。
独特の香りは加熱によって弱まり、料理の味わいに深みをあたえます。そのためカレーのほかにも、スープや煮物、揚げ物や炒め物など、幅広い料理に利用されるスパイスです。
ターメリックはどんな食材にも合うスパイスで、特に米や肉、魚との相性がよいです。野菜ではカリフラワーやナス、じゃがいもとの組み合わせが親しまれています。
ベトナムでは「バインセオ」という料理に欠かせません。
ターメリックを混ぜこんだ米粉生地を薄く焼き、もやしや肉、エビなどをはさんだ「ベトナム風クレープ」「ベトナム風お好み焼き」と呼ばれる料理です。
ターメリックが欠かせないミックススパイス、カレー粉とは
カレー粉は日本でもおなじみの、ターメリックが配合されたミックススパイスです。
発祥はカレーの本場インドではなく、イギリス。
インドに赴任したイギリス人が、母国に米やスパイスを持ち帰ったことで、インド料理が広まりました。
その後イギリスでも簡単にインド料理が作れるように、とカレー粉がブレンドされたのです。
カレー粉は20種類ほどのスパイスが配合されていますが、柱は
- ターメリック
- カルダモン
- クミン
- コショウ
- コリアンダーシード
- シナモン
- 唐辛子
の7種類。カレー料理のほか、煮物や炒め物、揚げ物の風味づけに使われます。
ターメリックを使った簡単レシピ
ターメリックを牛乳、アーモンドミルク、豆乳などの飲料に加えると、ほんのり黄色に染まったドリンクに早変わりします。
【材料】
- 牛乳(アーモンドミルクや豆乳でもよい) 200ml
- はちみつ お好みの量
- ターメリック ひとつまみ
【作り方】
- 牛乳をレンジや小鍋で温める。
- はちみつ、ターメリックを入れて混ぜれば完成。