スパイス辞典

清涼感ある芳香 トマト料理に欠かせないスパイス「オレガノ」とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
オレガノ

オレガノ/Oregano

ピザやトマトソースのパスタなど、イタリアのトマト料理に欠かせないハーブである「オレガノ」。
オレガノの語源は、ギリシア語で「喜びをもたらす山」を意味する言葉です。その芳香はローマ時代の美食家にも、「おいしいソースには欠かせない!」と愛されたと云われています。

日本では「花薄荷(はなはっか)」とも呼ばれ、各国で「ワイルドマジョラム」「オリガナム」としても親しまれているスパイスです。

そんなオレガノの産地や特徴、効能効果とは?

意外なミックススパイスにも配合されているので、それについてもご紹介します。

【産地、特徴、効能効果】オレガノの全容

【オレガノの産地】

オレガノの原産地は地中海沿岸。
現在ははイタリア、ポルトガル、ブルガリア、トルコ、メキシコ、チリなど、ヨーロッパやアメリカ大陸で広く栽培されています。

【オレガノの原料】

高さ30~60cmに生長する、シソ科の多年草から採れます。葉は1.5cm前後の長さで薄く、先端の尖った卵型です。
葉、および花穂を用います。

【オレガノの香り、味】

シソ科の植物特有の、清涼感ある芳香があります。
ほのかに刺激を感じる味です。

【オレガノの効能効果】

トマト料理の香りづけのほか、肉や魚の臭みを消すためにも用いられます。

実はオレガノは、わたしたちにとって身近なハーブです。
● トマトケチャップ
● ウスターソース
● ミートソース缶
といった身近な加工品に広く使われています。

【料理での使い方】オレガノはトマト料理、肉&魚料理に最適

オレガノはトマト料理や肉、魚料理、キノコと相性抜群。肉では特に、牛肉との相性がいいです。
そんなオレガノはミックススパイスにも配合されています。
【ミックススパイス】オレガノは「エルブドプロバンス」の材料
名前の通り、フランスのプロバンス地方で採れるハーブを合わせた「エルブドプロバンス」。決まった配合はありませんが、よく組み合わせられるのは以下の6種類です。
● ローズマリー
● タイム
● セージ
● オレガノ
● ラベンダー
● サボリー

香りに特徴のあるハーブを組み合わせているので、エルブドプロバンスだけで手軽に、料理の香りに奥行きをプラスできます。
シチュー、スープなどの煮込み料理や、肉や魚の香草焼きにおすすめのミックススパイスです。
オレガノを調味料にプラス
オレガノを使えば、トマトケチャップがピザソースに早変わり。
● トマトケチャップ 大さじ4
● オレガノ(ドライ) 小さじ1
● バジル(ドライ) 小さじ2
● 赤唐辛子(あらびき)*辛いのが苦手なら不要 小さじ1

以上の材料を混ぜれば、本格的な味わいのピザソースができあがります。

またオレガノは、こってりしたマヨネーズと合わせると味に爽やかさを加えてくれます。
● マヨネーズ 大さじ4
● オレガノ(生みじん切り) 小さじ1

これをキノコ炒めに加えたり、トーストに塗ったりすると、よりオレガノの風味を楽しめます。 
【メキシコ料理にも】オレガノはチリパウダーに不可欠な存在
実はオレガノ、メキシコ料理にも欠かせない存在なのです。チリパウダーに配合されており、豆や肉を煮込んだチリビーンズやチリコンカンには欠かせません。
テキサス生まれのメキシコ風アメリカ料理である、テクス・メクスにも多く使われています。
【ミックススパイス】オレガノは「チリパウダー」の材料
チリパウダーの材料となるスパイスは以下の通り。
● 唐辛子
● パプリカ
● オレガノ
● クミン
● ガーリック
● 塩

見た目が赤く、唐辛子が入っているので「辛いのでは?」と思いますが、唐辛子以外のスパイスも多く配合されているため、辛さは控えめです。


—INDEX—

  • このエントリーをはてなブックマークに追加