カレーリーフ/Curry Leaf
カレーリーフは南インドやスリランカでは庭の植木として育てられるほど親しみのあるハーブです。
カレーリーフはインドでは「カリパッタ(Curry Patta)」、日本では「ナンヨウサンショウ(南洋山椒)」や「オオバゲッキツ(大葉月橘)」と呼ばれることもあります。
古来から南インドに住むタミル人は香りづけにカレーリーフをスープに入れており、現在世界中で親しまれているカレーはカレーリーフの名に由来するともいわれています。
そんなカレーリーフの産地や特徴、効能効果とは?
さらにカレーリーフの料理での使い方や、南インド料理のレシピもご紹介します。
【産地、特徴、効能効果】カレーリーフの全容
【カレーリーフの産地】
カレーリーフの原産地はインド、スリランカです。南インド料理やスリランカ料理のほか、バングラデシュやマレーシア、シンガポール料理でも利用されます。
【カレーリーフの原料】
カレーリーフは「カレーの木(Curry Tree)」という木の葉です。葉は4cm程の大きさで、1枝に10枚を超える葉が連なっています。
カレーリーフは、「ナンヨウサンショウ」とも呼ばれるためサンショウの仲間という印象を受けますが、ミカン科の植物です。
カレーの木は高さ5m程にまで成長し、白い小さな花が咲きます。カレーの木には黒い種もできますが、毒があるので注意が必要です。
日本ではインドなどから輸入されたドライタイプのカレーリーフが流通しています。フレッシュタイプは入手が難しいですが、家庭菜園で育てることができます。
【カレーリーフの香り、味】
カレーリーフは、芳ばしくスパイシーな風味に柑橘系の爽やかさが加わった独特な香りがします。
味はほとんどなく、乾燥させると香りも立たなくなります。
【カレーリーフの効能効果】
カレーリーフは胃腸の環境を整える作用があり、食欲増進や消化促進に効果があります。
殺菌作用や解熱作用もあるため、虫歯や感染症の予防、風邪症状の緩和も期待できます。
インドでは古くから白髪や抜け毛など髪のトラブルケアにも使用されています。
【カレーリーフの使い方】カレーはもちろん、総菜やスープにも
カレーリーフは南インドやスリランカのカレーによく使われます。煮込み途中に入れるか、油に香りを移してテンパリングして最後にかけると、香りがしっかり引き立ちます。
カレーリーフは炒め物や、スープ、ライスの香りづけなど幅広く活用されます。カルダモンやクミン、コリアンダーやマスタードシードなど相性が良いスパイスとブレンドして使うのもおすすめです。
乾燥カレーリーフは熱いお湯を注ぐとハーブティーになり、甘いカレーのような香りが漂います。
日本ではフレッシュタイプのカレーリーフは入手が難しいためカレーリーフの風味を出したいときは「ローリエ(Laurier)」で代用することもできます。
そんなカレーリーフを使った南インドで定番の豆カレー「ダールカレー(Dal Curry)」のレシピをご紹介します。
【カレーリーフを使ったレシピ】南インドの定番料理「ダールカレー」の作り方
ダールは皮を剥いた小粒の豆(ヒラマメなど)を挽き割ったものです。南インドではダールカレーをご飯またはチャパティと一緒に食べます。
【材料】
- ダール(又はレンズ豆) 200g
- すりおろし生姜 大1
- トマト 中2玉
- クミンシード 小1/2
- ターメリックパウダー 小1/4
- カレーリーフ 1枝(10枚程度)
- ココナッツオイル 小2
- 塩 少々
- コリアンダー(飾り用) 適量
【作り方】
- ダールを茹でるザルにあげ、水気をとる
- 鍋にココナッツオイルを入れ、クミンシードを炒める
- 生姜、ターメリック、トマトを加え煮る
- カレーリーフを加えさらに煮込む
- 塩で味を調える
- 器に盛りコリアンダーを乗せる