クミン/Cumin
使うだけで料理をエスニック風にしてくれ、カレー粉やチリパウダーに欠かせないクミン。インドやアフリカ、中南米や中近東、中国といった世界各地で幅広く用いられています。
フランス語では「キュマン」と発音され、別名は「ジーラ(ジェーラ)」。日本では「馬芹(うまぜり、ばきん)」とも呼ばれています。
そんなクミンの産地や特徴、効能効果を解説します。
さらにクミンが配合されたミックススパイス7種類や、エスニックな香り漂うレシピもご紹介します
【産地、特徴、効能効果】クミンの全容
【クミンの産地】
クミンの原産地はエジプトです。
ナイル川の渓谷に生育しており、古代エジプト時代にはミイラを作る際、防腐剤として使われていました。
現在の主な産地はイラン、モロッコ、インドです。
【クミンの原料】
セリ科の植物の種子を使います。
種子は縦に縞模様が入っており、長さ6mmの細長い楕円形です。色は黄味を帯びた薄茶で、粉末は土色をしています。
【クミンの香り、味】
クミンはカレーを思わせる、エスニックな芳香が特徴です。
味はわずかに苦みと辛みがあります。
【クミンの効能効果】
クミンには、消化機能を高める効能があります。おなかの張りや腹痛といった胃腸の不調を改善してくれます。
利尿作用や抗酸化作用があり、むくみや老化の予防にも効果的です。
【クミンの使い方】クミンは肉や野菜料理、カレーや根菜炒めに
クミンは肉や野菜料理、カレーをはじめとする煮込み料理や、パン、チーズにも使われています。ジャガイモなどの根菜の炒め物にもよく合うスパイスです。
- インドのカレー
- インドの家庭料理、サブジ
- アメリカのチリコンカン
- アフリカのクスクス
- 中東のフムス
といった伝統料理に幅広く使われています。
ではクミンを使った、エスニックの香り漂うおつまみレシピをご紹介します。
【クミンを使ったレシピ】クミンポテトの作り方
- じゃがいも 2個
- キャベツ 1/4個
- クミンシード 小さじ1
- ブラックペッパー 好きな量
- にんにく 好きな量
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩 ひとつまみ
- ジャガイモは一口大に切る。キャベツはざく切りにしたあと塩(分量外)で揉み、5分以上置いて水けをきる。にんにくは潰す。
- フライパンにオリーブオイルとクミンシード、にんにくを入れ、焦がさないよう、きつね色になるまで炒める。
- ジャガイモを加え混ぜ、蓋をして3分たったらジャガイモの上下を返す。キャベツを加え、弱火で5分蒸し焼きにする。
- 塩、ブラックペッパーで味を調えたら完成!
【クミンの配合のミックススパイス】クミンが含まれる7種類のミックススパイス
クミンは世界中のミックススパイスによく配合されており、代表的なものだけでその数、7種類。それぞれをご紹介します。
ガラムマサラ
インドの代表的なミックススパイスです。これさえ使えば手軽にインド風料理を作れます。
カレー粉
実はカレーの本場インドではなく、イギリス発祥のスパイスです。
ダッカ(デュカ)
エジプトをはじめとする北アフリカや、中東地域で親しまれています。クミンのほかにゴマやナッツ、砂糖などがブレンドされており、オリーブオイルに浸したパンにつけて食べられています。
チャートマサラ(チャットマサラ)
インドで炒め物や、屋台のお菓子の風味づけに使われます。マンゴーパウダーの酸味が特徴的で、フルーツやサラダにベストマッチ。
チリパウダー
チリビーンズやチリコンカンに欠かせないスパイスです。メキシコやアメリカ南部の料理に大活躍します。
ハリッサ(アリッサ)
北アフリカで肉料理やクスクスの薬味として使われます。唐辛子が配合されており、強い辛みが特徴です。
パンチフォロン
インド東部、ベンガル地方の代表的なスパイスです。豆料理や煮込み料理に使われます。